子供たちに自由を与えるというと、それで大丈夫なのかと心配されるかもしれません。確かに何でも自由にどうぞということをすれば、それが子供であっても大人であっても良くない方に進むリスクはあります。一方で、日本の教育は自由が少なすぎるという意見も認めざるをえません。海外に比べ日本は自主性を育てにくい状況にあると言えます。これは国にもよりますが、日本よりもいわゆる放任主義であっても、しっかりと秩序を持って学校を運営できている例も存在します。もちろん、日本人の良さである空気を読む力、団結力などは大切にしなければなりません。しかし、今の教育システムだと大学生になった途端に自分でやりたいことを選べるようになり、逆にとまどってしまうという子供たちも少なくないのです。日本人の良さをしっかりと残しつつ、自分で決める力を子供たちに着けてもらうためには、家庭での子供への接し方、生活全般についての学習が重要になります。団体行動をする能力は学校で十分に身につくはずです。だからこそ家庭では、子供にしっかりと意思決定をさせる事、自分の意見を持たせることを意識して行う必要があります。例えば、テレビでドキュメンタリーを見た時、子供が感じたこと、ドキュメンタリーの中で取り上げられている問題点についての自分の意見などを聞いてみましょう。学校でも自分の意見を言う機会がありますが、他にも教わる事が多いため、このような意見の表明は学校ではなかなか出来ないのが現状です。子供の意見を聞いたうえで家族でディスカッションをしてみましょう。こうした過程が、学校では出来ない成長を子供にさせることが出来ます。意思決定能力については、家計のお金の一部を握らせ、そのお金の使い方を子供に考えさせ実践させましょう。これはお金の勉強に思われるかもしれませんが、意思決定をする勉強にもなります。これらを実践することで子供の成長を感じることが出来るはずです。